その先にあるのは…。
立食形式の新年パーティーでの事です。
同じような顔ぶれで、同じ様な内容で、主催者が違う…というパーティーが続いていました。
少し疲れ気味でした。
会も中盤を過ぎた頃でした。
私は、私より少し年配の女性とふたりで、他愛もない話をしていました。
そこへ、30歳前後の共通の知り合いが話に参加してきました。
男性です。
便宜上、男性を花輪君(仮名)、私と話していた女性を吉澤さん(仮名)とします。
何がきっかけで、そんな話になったかはわかりませんでしたが、若かりし頃の恋愛の話となりました。
花輪君は独身です。
彼はこう言ったのです。
なんだか、恋愛は積み木と同じっていうか、積み上げると満足しちゃんうですよね。
積み上げてる時が楽しくて。
終わっちゃうと、次は壊したくなるんですよ。
積み上げ終わると、安定しますよね。
そうすると、この先に俺のしあわせはないなぁ…なんていつも考えちゃんうですよ。
吉澤さんは「若いわねぇ~」と笑っています。
私もニコニコして聞きながら、心の中で(こういう人と会うのは初めてじゃないなぁ)と思っていました。
帰路、地下鉄のホームで電車を待ちながら思いました。
しあわせは通常の繰り返しの日々の、退屈だと思う日常の、その先にあると私は考えるのです。
そして、その繰り返しの日々と、退屈だと思う日常が、実は数多くの偶然と奇跡の上に成り立っている事を思います。
志を半ばにして逝った仲間は、退院したら何をしようと思いをはせていた日から、やがて明日も生きていたい…その希望が変わって行きました。
そんな現実を突きつけられてからわかる事は、とても哀しい事ですね。
でも、繰り返す日常の中で、忘れてしまう事が多い事も否定できない事です。
花輪君、あなたに話す機会はないけれど、安定と思うその先へ進んでみてごらんよ。
触れれば、間違いなく傷つく心の柔らかいところまで、お互いの関係を深めてみるといい。
きっと、生まれてきてよかったと思う瞬間が来ると思うよ。
でも、その道は積み木を積み上げる事とは比較にならない程、きっと険しい茨の道だよ。
その先にあるのは…。
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