何かお手伝い出来る事はありますか?
東京都内を走る電車は複雑になりました。
例えば、私鉄在来線と東京メトロとの相互乗り入れ区間が拡大しています。
すると、見慣れない行き先の電車が増えて、慣れるまでは自分の目的地まで行くのかどうかがわからなくなる事が多々あるでしょう。
乗り換えするホームも変わったりします。
お年寄りには、わかりづらい事も多々あると思います。
駅の行き先別発車時刻の電光掲示板を、長らく見つめている高齢と思われる女性がいました。
私が横に立ち、行き先別発車時刻の電光掲示板を見上げました。
すると、その高齢と思われる女性が私に尋ねました。
「渋谷まで行くね、一番早い電車はどれですかね?」
おふくろが買い物に出かけ、最寄駅の踏切近くの交差点で動けなくなりました。
突然のひざ痛です。
踏切は何度も開いて人が行き交いますが、おふくろは動けません。
誰も気にとめてくれない、助けてくれない、声もかけてくれません。
しばらく、その場所で痛みに耐えていました。
その後、少し和らいで動けるようになり、なんとか自宅へ帰りつきました。
その話をあとで聞かされました。
朝の通勤時。
まるで仕掛けたかと思うぐらい、女性が目の前で倒れます。
それぐらい多い事なのだと思います。
「駅員さんを呼んでくるから、待っててね」と言って、駅員さんを呼びに行きます。
返事もできない様な状況で、コクリとかろうじて頷きます。
駅員さんを呼んできた後に「お名前だけでも教えてください」とか、これをきっかけに恋が…なんて事はありません。
期待をしていません。
相手はそれどころではありません。
助けを求めるなら、ふつうのサラリーマンのおっさんです。
安心です。
助けを求めて下さい。
きっとおさっさんは誰でも、粋に感じて頑張ります。
情けは人の為ならず。
今日、困っているだれかの手助けができた。
その時、私の大切な人がどこかで、誰かに助けてもらっているかもしれない。
おふくろが、踏切近くの交差点でひとり動けなくて困っていた時、「どうしました?」と誰かが声をかけてくれたら、本人の不安はどれぐらいやわらいだでしょう。
行き先がわからない高齢の女性に、行き先を案内するのはお安い御用。
目の前で女性が倒れそうになったら、支える事も、駅員さんを呼んでくる事ぐらいお安い御用。
今、同じように私の大切な誰かが、どこかで、誰かに助けてもらっているかもしれない。
私が助けてもらう日がくるかもしれない。
May I Help Ypu?
【情けは人の為ならず】
情けを人にかけておけば、巡り巡って自分によい報いが来るということ。
大辞林より
« 「頑張って下さい」と言っている | トップページ | 普遍的な価値に心震える時 »
「日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事
- 自分の中の真実を探す旅でした。(2018.08.17)
- いつものように家に帰ろう。(2018.08.15)
- 真夏の雨・真夏の通り雨(2018.08.13)
- ホントの自由は真実求める心にあるはずと(2018.07.26)
- 復活…とは、こういう事なのだろうと思います。(2018.07.24)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント