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2018年3月

何かお手伝い出来る事はありますか?

東京都内を走る電車は複雑になりました。
例えば、私鉄在来線と東京メトロとの相互乗り入れ区間が拡大しています。
すると、見慣れない行き先の電車が増えて、慣れるまでは自分の目的地まで行くのかどうかがわからなくなる事が多々あるでしょう。
乗り換えするホームも変わったりします。

お年寄りには、わかりづらい事も多々あると思います。

駅の行き先別発車時刻の電光掲示板を、長らく見つめている高齢と思われる女性がいました。
私が横に立ち、行き先別発車時刻の電光掲示板を見上げました。
すると、その高齢と思われる女性が私に尋ねました。
「渋谷まで行くね、一番早い電車はどれですかね?」

おふくろが買い物に出かけ、最寄駅の踏切近くの交差点で動けなくなりました。
突然のひざ痛です。
踏切は何度も開いて人が行き交いますが、おふくろは動けません。
誰も気にとめてくれない、助けてくれない、声もかけてくれません。

しばらく、その場所で痛みに耐えていました。
その後、少し和らいで動けるようになり、なんとか自宅へ帰りつきました。
その話をあとで聞かされました。

朝の通勤時。
まるで仕掛けたかと思うぐらい、女性が目の前で倒れます。
それぐらい多い事なのだと思います。

「駅員さんを呼んでくるから、待っててね」と言って、駅員さんを呼びに行きます。
返事もできない様な状況で、コクリとかろうじて頷きます。

駅員さんを呼んできた後に「お名前だけでも教えてください」とか、これをきっかけに恋が…なんて事はありません。
期待をしていません。
相手はそれどころではありません。

助けを求めるなら、ふつうのサラリーマンのおっさんです。
安心です。
助けを求めて下さい。
きっとおさっさんは誰でも、粋に感じて頑張ります。

情けは人の為ならず。

今日、困っているだれかの手助けができた。
その時、私の大切な人がどこかで、誰かに助けてもらっているかもしれない。
おふくろが、踏切近くの交差点でひとり動けなくて困っていた時、「どうしました?」と誰かが声をかけてくれたら、本人の不安はどれぐらいやわらいだでしょう。
行き先がわからない高齢の女性に、行き先を案内するのはお安い御用。
目の前で女性が倒れそうになったら、支える事も、駅員さんを呼んでくる事ぐらいお安い御用。

今、同じように私の大切な誰かが、どこかで、誰かに助けてもらっているかもしれない。
私が助けてもらう日がくるかもしれない。

May I Help Ypu?

【情けは人の為ならず】
情けを人にかけておけば、巡り巡って自分によい報いが来るということ。
大辞林より

「頑張って下さい」と言っている

NHKのドキュメント72時間という番組が好きです。
先般は昭和歌謡を扱うレコード店で、来店する人々の人間模様でした。

そこに40代で働きながら、おとうさんと交代で、おかあさんの介護をしている人がインタビューに応えていました。
病気のおかあさんが歌が好きで、おかあさんの好きな歌を探しに来るとの事。
本人もレコード店に来るのが、仕事と介護から解放される大切な時間との事でした。

その彼(年下でしたので、こう書きます)が、別れ際にNHKの撮影クルーに「頑張って下さい」と言っている映像と音声が見切れるように入っていました。

頑張って…と励まされるのは、あなたの方だ。
頑張って…と言わなければならないのは、こちらの方だ。

その彼の、強さとやさしさが身に染みました。

https://youtu.be/s-O_JV8j8wc


幸せとは星が降る夜と眩しい朝が
繰り返すようなものじゃなく
大切な人に降り掛かった雨に傘をさせることだ

back number / 瞬き

本当の原因

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前の記事に続く事です。

少し前にトムハンクス主演の「王様のためのホログラム」という映画を見た事を思い出しました。
原作を見たのならもう少し気持ちが入ったのかもしれませんが、なんだか淡々とストーリーを追っていました。

物語は左遷されたサラリーマンの仕事と人生の再生が描かれています。
どちらかに焦点を絞ってもよかったかな‥と思った事を思い出しました。
でも、さすがトムハンクス‥の映画という感じでした。

トムハンクス演じる主人公が背中に大きな腫瘍ができて、医師の診断を受けます。
トムハンクスは不調のすべての原因はこの腫瘍にあると考えて、医師に相談します。
医師は本当の原因は、そこにないと説明します。
ここに、この映画の妙味もあるので、これぐらいに。

前の記事の長先生も同じです。
現れる症状から、本当の病気や原因を見つけます。

私は今、多くの人との関わりの中で仕事をしています。
関係するそれぞれの人には、それぞの利害、それぞれの事情、それぞれの背景、それぞれの思いと様々です。

そういう多くの人達と信頼を築き、仕事を作り上げて行く事の大切さを思います。
その信頼は表に現れる様々な事象を互いが理解し、新しい世界を作り上げる事で醸成されて行くと考えています。

時にその道のりは短く、またとてもつもなく長い事もありますね。
途中で投げ出したり、くじけそうになる事も多々あります。

でも、仕事が出来上がり、人と人の関係の中で築かれる信頼に、たまらなく私は喜びを感じます。
だから、今の仕事である営業がやめられないのかもしれません。

映画「王様のためのホログラム」予告編
https://youtu.be/HQ4kodiyKlo


自分の話を聞いてくる人は、みんな大好き。

自分の話を聞いてくる人は、みんな大好き。

自分の事を話したい人はたくさんいて、聞いてくれる、その反応がとても楽しかったりします。
自分に好意的な人の前、組織における責任者との関係など、作用する事は多くあります。

私は自分の話をする事を、極力我慢する事としています。
自分で極力と言って、7割ぐらいと思っているかもしれませんが、本当は5割ぐらいかもしれません。

昔話に過去の栄光。
特にバブルの時の話。
聞く方はたまりません。

先日のNHKプロフェッショナルは石巻のお医者さんの事でした。
この先生が心がけている事は、相手の話を聞く事。
それは、表に現れる言葉だけでなく、その背後に大きな苦しみがある事を知っているからこその事でした。
先生のお名前は長 純一先生。

東日本大震災のPTSDで苦しむ患者さん。
でも、誰もが苦しみ、必死に立ち上がる環境では、自分はまだ苦しいという話が出来ない。
取り残される、傷ついた心。

そんな気持ちが汲みとれるように、長先生は患者さんの心にある言葉を待ちます。

…どんな時も、そばにいる
…困難にこそ、飛び込む
…声なき声をひろう
…地域を診る

この言葉が患者さんの信頼を得て、患者さんの苦しみに寄り添い、患者さんの心を開かせるのでしょう。
誰かに、本当の自分の気持ちを伝える事できるようになってから、治療は始まります。
自分はひとりじゃない…と思えた時からです。

長先生が診察しているところを撮影していました。
長先生は診察室で患者さんの話を聞きます。
その時、椅子の背もたれに寄りかかって聞くのではなく、必ず患者さんの方に身体を乗り出しています。
これは気持ちの表れでしょう。

長先生は患者さんに触れる手を、冷たくならない様に気をつけているそうです。
これも「あなたの話を心で聞くよ」という、言葉ではないメッセージです。
気持ちが姿勢に表れます。

…どんな時も、そばにいる
…困難にこそ、飛び込む

この姿勢と長先生自身の真摯な姿勢が信頼を生むのでしょう。
真似できないですね。

どんな時も、そばにいる
地域医療 医師・長純一
http://www.nhk.or.jp/professional/2018/0312/index.html

まっすぐ伸びていないが、道はこの先続く

今日は車の運転中にヘマをしました。
後方不注意で左後方のウィンカーからバンパーを壊しました。

日々いろいろな事が起きますね。
自分に起きることは選べません。

でも、起ったことに対し、その先どうして行くかは自分で決めることができます。
若い頃、このことに気が付くまで、私はとても時間が必要でした。

起った結果に対し、その後の行動は自分で選択することができる。
それは自分の人生を、自分の未来を創造することなのだと気が付いたのです。

Feel the sudden aches
Time to get moving
Getting somewhere with no directions
I swear to you it will never be the same
It's astray, but the road lies open
Leaving all deaths behind

I stand alone and breathe again
I won't stop until this is through

And I can't wait to see the sunrise again
(It's moments like this)
I am what you'll never be
To better what I am
You won't hear lies from me

突然霞がかかった気がする
動き出す時だ
生き方もわからないけど、到着する
お前に誓うよ
二度と元には戻れない
まっすぐ伸びていないが
道はこの先続く
もう涙を忘れるんだ

俺の心にある暗闇拭ってくれ
最後に残った夜
ここから至る所へ

太陽がまた昇るのが待ち遠しい
この瞬間
俺はお前が絶対になれないものだ
俺自身を良くするために
俺から嘘を聞くことはない


A NEW DAWN / iN FLAMES
対訳:国田ジンジャー
アルバム「SOUNDS OF A PLAYGROUND FADING」より

この楽曲、とてもドラマチックな展開です。
しばらく繰り返し聴いていました。
自分の力で、自分の意志で、自分で立ち上がり、自分で歩んでゆくんだ。
この楽曲「A NEW DAWN」、YouTubeに多くあります。

さて、損傷した車の事です。
修理するという選択をし、妻と予算の交渉する行動をします。

歯がないと困ります。

当たり前にあると思っており、その大切さを忘れてしまう事があります。

固いものを噛んだ時に、誤って下の歯で前歯の1本を根元付近で噛み、歯を割ってしまいました。
どうなってるんだ、私の噛む力。

歯科医院で抜歯する事となりました。
それから歯茎が落ち着くまでとの事で、仮の歯が入っています。

ところが、これが外れやすい。
つい無意識で大好物の固いパンなどをかじってしまい、歯が抜けてしまいます。

口をゆすいだりするのにも、まきちらしながら。
話をしていても、なんだか間抜けな音が抜ける。
笑った顔は、とてもおもしろい。

どれだけ前歯が大切なものか、思い知らされています。

新幹線でお昼に食べようと買っておいた、おいしいパンを食べている途中でした。
フランスパンに美味しいチーズとハムが挟まっているやつです。
ガブリとして、その音と異物にすぐ気がつきました。

その日は会議の予定。
ロの字に座った会場の向こう側から、私の顔を覗き込む人がいます。
「具合がわるいですか?」と心配されました。

普段は気がつかないのに、なくなるととても不便を感じるものです。
それぞれが、それぞれに重要な役割を果たして身体は出来ていると再認識した次第です。

いろいろな事に通じる事ですね。

雲が流れてゆく




先日、東京が春の嵐だった日の事。
午前中に雨はやみましたが、強い風は残りました。

強い風に流される上空の雲を見ながら、二男がつぶやきました。

定点カメラで撮影した風景の早回しのようだ。

人が持つ、それぞれの観点は面白いなと思います。

知識と知恵

昨年11月に引っ越した家の庭に、梅の木があります。
しばらく手入れをされた様子がありませんでした。

しかし、先週から花が咲きだしました。
手入れを怠っていた事もあり、花は隆盛に咲くという感じではありません。
でも、咲いてくれた事がとてもうれしいです。

齢を重ね、花が咲く事や鳥の声を聞いたり、その姿を見る事がうれしく感じるようになりました。
若い頃はその退屈に耐えかねましたが、今はその気持ちがわかります。

私が小学生の頃は漫画が大ブーム。
少年ジャンプが最高部数を更新…なんて頃です。

「絵が無いと理解できない」
親から「これは怖い事なので、よく本も読め」と言われました。
そんな事はどこ吹く風で、毎週発売を楽しみにしておりました。
お小遣いでは毎週は買えないので、友だちで順番に回し読みしたり、お金持ちの子供が読んだ後に見せてもらったりしていました。

多分…だと思います。
中学の2年生頃から、知識がない事を恥ずかしいと思うようになりました。
おそらく、知識の一端を披露した時に、女の子から「すごい」とか言われた事がきっかけだと思います。
中学男子の動機なんて、そんなものです。

現在は漫画どころでなく、スマホなら動画で確認する事が出来ます。
理解しやすく、例えば本を読むように、自分のこれまで生きてきた経験や背景が影響する事よりも先に、求めている事の理解が出来ます。
これはとても便利。
知りたいを思ったところで知る事が出来るのは、とてもストレスフリーです。

だから、物事が即物的になって行く。
知りたい…その時に答えがでる。
視覚やその欲求、その時の気持ちに応えられる事が需要に応える事となります。
女の子にすごいと言ってもらうにも、自分で持つ知識説明して披露するのではなく、ここにいい動画があるよと勧めた方がスマートです。

でも、この世は答えのない事だらけ。
答えが見つからない事。
答えが出ない事。
そんな事ばかり。

動画の中の風景は、寒いと言っている人が震えているけれど自分が行ってみたら、いい気温かもしれない。
調理の動画も、匂いはわかりません。
実際には作っている最中に、とてもおいしそうな匂いでつまみ食いばかりとか。
油で揚げていると、キッチンがとても暑くなるとか。

正解かどうかは別にしても、答えの様なものは導き出す事ができる環境です。
しかし、一方では白黒を判明させる事、二者択一が横行しています。
○○出来る人、○○出来ない人…とかね。
新しい答え、第3の道、今までに思いつかなかった事は検討の余地がありません。
これはとても辛い事。

例えば、自分と違う性格でも、皆からの理解を得るために近いキャラクターに自分をはめこんでしまう。
それを演じるのはとてもつらい事。
好みではない服、サイズが合わない服は窮屈だったり、動きにくいですよね。

知識と知恵。
メンテナンスする事が大事と考えています。
答えが見つかりにくい世界であるからこそ、窮屈な思いをしたり、単純に白か黒かにならないために、知恵と知識が必要になると思います。
悩みや問題は早期に解決できれば気持ちは楽ですが、下手な妥協をして長い間苦しむ事になる方が辛いです。

たくさんの知識を得て、知恵として使えるようにしたいです。
大部分は書籍を読む事で知識を得ますが、それは体系だっているか?…と聞かれると、好みや必要に応じてが殆どです。

来年は梅が咲き誇る様にしたいと考えています。

残る味覚

ビールが大好きだった祖父。
大学生だった私にお金を借りても飲みたかったビール。
その時、既に医者にアルコールはやめる様に言われていた。

空き缶が発見されて、大騒ぎになった。
私が次第を話した。
責められたのは祖父だ。

言わなければよかった。
黙っておけばよかった。

ビールより苦い気持ちが残った。

取引先の方の話。
その方の実母が筋ジストロフィーの診断を受けていた。
病状は止める事が出来ず進んでいた。

コミュニケーションを取るのが難しくなった頃の事。
夕食の餃子を食べて「おいしい」とつぶやいた。
反応があった。

その餃子はお嫁さんが嫁いで来た時から作る手作り餃子だった。
味を覚えてくれていたのだ。
ずっと、おいしいと思ってくれていた証だった。

酒席やテレビ番組でよくある話題。
最後の晩餐のメニューは何にしますか?

ファーストフードでもいい。
カップラーメンでもいい。
コンビニのおにぎりでもいい。

私は大切な人達と食べる事にします。
それが最後の晩餐です。

「ここで聞かれた話で、困る事はないから」

情報漏えいが危惧されるオフィスビルでの事。
その危惧をマスコミから問われた政治家。
その返答が、とてもユニークでした。

「ここで聞かれた話で、困る事はないから」

ここだけの話…なんてささやきから始まる会話はよくあります。
皆顔を寄せ合って、ヒソヒソ声で話しますが、まあ「ここだけの話…」は「ここだけじゃない話…」ですね。

会社のPCやスマホはとてもセキュリティーが高くなっています。
現実はどうか知りませんが、その性質上接続先や通話先は捉えられるものと思います。

調べられても困る事はないのですが、あんまりいい気持ちはしないです。
会社のスマホを使い、私用で電話をする事があります(ほんの少しだけ)。
自宅への電話を調べられて「どこへ、何の話したのですか?と」訊かれた時に

「出張先から誕生日の妻に、愛してるって伝えました」

と言ったらユーモアになるでしょうか。
始末書も書きにくいでしょうね。

最寄駅で地方議会の選挙に際し、候補者から名刺を渡され、急に握手をした事があります。
駅改札を出たところ、同じ地区出身の国会議員がおりました。
国会議員と私の目が合うと、その国会議員が目くばせをし、地方議会の議員候補が私のところに駆け寄ってきてました。
名刺を渡され、握手をしました。

ん?
携帯音楽プレイヤーのヘッドフォンが耳に入ったままです。
どちら様ですか?という隙も与えられませんでした。

いくつもの???が浮かびます。
名刺を受取って握手をした後、その国会議員を振り返りました。

「うんうん」と頷いています。

誰かと勘違いしていませんか?
ここだけの話。
聞かれた話で、困る事はないけれど。

仕事で使うシステム手帳と無印良品の開きやすいノート(A5)。
無印良品の開きやすいノートはノートカバーをつけて利用しています。
これがアイデアを書き留めたり、図解で物事を解決するのに至極便利です。

そのノートには時々、様々な雑感を書き込んでいます。
見られたら、困る話です。

目線(後編)

前の記事からの続きです。

現場の情報を的確に掴んでおく事の重要性を多くの場面で思うのです。

自分が現場にいた時の感覚。
市場は常に変動をしますので、「自分の時はこうだった」へこだわる怖さもあります。
しかし、現場にいる気持ちに大きな変化はありません。

他の事業部や国内の他地域の同じ立場の方から、甘いと指摘を受ける事があります。
そういう方々から感じるのは、等しく司令官の目線です。

現場の感覚は勿論大事ですが、全体を俯瞰できる能力も必須だと思っています。
しかし、自分の命令は絶対として、現場が変化をして全体が変化する認識がなければ、命令が独り歩きを始めます。

インパール作戦に同じく、自分が現場におり、一兵卒として泥水の中で餓え、苦しい戦いを強いられている事が想定出来ないのなら必ず失敗します。
それは司令官の目線のみだからです(理解していて、あえて司令官の目線のみ…という事もある事は認識しています)。

私は学生時代に空手を続けていました。
生涯成績は間違いなく負け越しです。

今、何事につけ、負けた人(何を持って負けとするかはありますが…)には、とても厳しいです。
自己責任…という負けた人を裁く都合の良い言葉があります。

弱い人。
貧しい人。
運の悪い人。
厳しい環境で育った人。
勉強ができない人。

人はなぜ弱者にやさしくするのか…という命題を読んだ事があります。
その答えは、いつ自分がその立場になるかという思いがある事。
自分がその立場であった事があるからとの事でした。

負けて悔しくて、滲んだ空を見上げながら、何を思ったか…。
だからこそ、うれしくて喜びで見上げた空が滲んだら、戦った相手を称える事があるのではないでしょうか。

営業は上手く行く時もあるし、どんなにガッバっても上手く行かない事もあります。
何もしなければ、上手く行かないのは当たり前です。
だから上手く行かせるために、長い時間をかけて準備をするのです。
大事なのは、その準備を応援し、様々な事態に対応できる能力を、選択肢を増加させる事です。

勝ち組司令官の目線だけでは失敗します。
勝ち続ける人はいないのですから。

目線(前編)

取引先との会食でお酒が進み、ホテルに帰ってからコートも靴も脱がずにベットに倒れこむ様に眠ってしまう事があります。
そんな時、数時間眠った後に目が覚めます。
反省しながら、いそいそと着替え、お風呂に入ったり、歯を磨いたり。

すっかり眠気も覚めてしまいます。
ベットに横になりながら、テレビを見ます。
深夜も深夜で買い物番組ばかり…。

チャンネルを変えていると、BS放送でインパール作戦の特番を放映していました。
第二次世界大戦中、計画は無謀、実施は都合の良い情報と見込で10万人を動員した作戦です。

誰の発案で、どういう目的で、どうして作戦は実施されたのか…。
なぜ、これだけ多くの人が亡くならなければならなかったのか…。
その時の組織、判断経路、関係者の意思を分析する番組でした。

伊藤桂一さんの「遥かなるインパール」を読んだ事があります。
英軍と戦闘能力の彼我の差は大きく、日本軍は夜襲に頼る犠牲の大きな戦闘を強いられる描写が次々と。
同書は小説の形態をとった戦記であると私は思っています。

最前線の人が、戦闘中どういう心持であったか。
どう戦ったのか。
仲間が次々に倒れて行く。
前線に取り残された動けない傷ついた兵士が、ガソリンをかけて焼かれてゆく。
でも、その仲間を助けに行くことが出来ない…。

現場の状況を知らない司令部からは、成功の見込みがない厳しい命令が次々と来る。
武器弾薬、糧秣は限られる。
満足な量は殆どない。
補給されない。
不足分を精神論で補えと来る。

そもそも目的それ自体が達成困難な環境で、目的が達成できなければ無能と現場司令官が更迭される。
どうして目的が達成されないのかの検証がない。
重なり、繰り返される犠牲をいとわなくなる。
現場の情報がない環境で、現場と司令部の意思はますます乖離して行く。

ここに自分がいたら…。
ここに自分の親族がいたら…。
ここに自分の大切な人がいたら…。

泥水をすすり、餓えて、歩き疲れ、気力を失い倒れて行く。
たまらなく、辛くなります。

ブラック企業で、例えば業績が伸び悩むと、精神力で切りぬけろという会社があります。
糧秣なくても、弾がなくても、精神で戦えというインパール作戦になぞらえて、これをインパール会社という事があると聞きました。
そこで働かなければならない人は心も身体もすり減らす事となります。

今、多くの人と仕事をしています。
現場で起きている事の本質を見極める事の重要性を改めて思います。
それが一過性の事象なのか、発言力のある誰かの恣意的な行為なのか、その事の本質はどこにあるのか…。

見誤れば、事態の収拾に多大な時間と労力が必要になります。
それは、携わる多くの人の負担を増加させる事でもあります。

新聞の見出しに就職戦線スタートの文字と集まる多くの学生さんの写真を見て思いました。

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