さだまさしさんの名曲「親父のいちばん長い日」は最初中途半端に長かった。
さだまさしさんの名曲「親父のいちばん長い日」。
この曲には、私自身の特別な思い出があります。
私がまだ小さかった頃、おふくろがテレビ番組からこの曲を録音してくれました。
当時はそれが全曲だと思っていて、擦り切れるほど聴き込んだものです。
特に、アコースティックギターの弾き語りから始まり、徐々に音の厚みを増していく構成が大好きでした。
さだまさしさんといえば、この曲が発売された当時から既に人気歌手でしたよね。
私のおふくろも勿論、さだまさしさんの大ファンで、一回り年の違ういとこが熱心に聴いていた影響も大きかったようです。
そのいとこも、私が幼い頃からよくさだまさしさんの曲を聴かせてくれたので、私も自然と彼の音楽に親しんでいきました。
さだまさしさんが主演された映画「飛べ!イカロスの翼」の主題歌だった「道化師のソネット」も、本当に心に残る名曲です。
今でもCMなどで使われていることがあるかもしれませんね。
そして、「親父のいちばん長い日」は、当時としては珍しい12cmの45回転シングルレコードとして発売されたことでも話題になりました。
通常のシングル盤より大きく、LPのような存在感がありながら、45回転で鮮明な音質が楽しめるという、まさに斬新な試みでした。
ジャケットには、確か指揮者の山本直純さんが写っていらっしゃいましたね。
その豪華な共演も、この曲が持つスケールの大きさを物語っていたように思います。
先日、車で移動中にふとこの曲を耳にしたんです。
その瞬間、かつておふくろが録音してくれた4コーラスまでの記憶が蘇りました。
しかし、ある時、初めてこの曲の全6コーラスを聴く機会があったんです。
その時、私は初めて知りました。
私が聴き続けていたのは、4コーラスまでだったということを。
カセットテープは時間切れだったのです。
そして、その瞬間の衝撃と感動は忘れられません。
4コーラス目が終わり、訪れる間奏。
その間奏が、まるでクライマックスへと誘うかのように、聴く者の心を高ぶらせるんです。
そして、迎える5コーラス目からの展開!
ギターの弾き語りから始まった楽曲が、壮大なオーケストラへと姿を変え、クライマックスをこれ以上ないほどに盛り上げていく。
それはまるで、楽曲の主人公が人生の困難を乗り越え、成長していく姿と重なるようでした。
4コーラスまでの物語も素晴らしいけれど、その先の展開で、曲全体の深みやメッセージ性が何倍にも増幅されるのを感じました。
■「親父」になって聴く、新たな感動
学生時代にこの曲を聴いていた頃は、もちろん感動はありました。
しかし、自分が親となり、子供を持つ立場になって改めて聴くと、その所感は全く違うものになります。
かつては主人公の成長に心を重ねていたけれど、今は歌詞に出てくる「親父」の気持ちが、より深く、より切実に胸に響くのです。
子供への愛情、心配、そして見守る眼差し。
学生時代には気づかなかった、親としての葛藤や喜び、日々の積み重ねが、この曲の隅々にまで散りばめられているように感じられます。
特に、クライマックスのオーケストラが盛り上がるところでは、親としての人生の重みや、子供への尽きることのない願いが、まるで音になって押し寄せてくるようです。
まさに、時代を超えて、聴く人の人生のフェーズによって感じ方が変わる、稀代の名曲だと改めて確信しました。
もし、まだ4コーラスまでしか聴いたことがない方がいらっしゃったら、ぜひ一度、全編を通して聴いてみてください(そんな人いないですね)。
それが、この楽曲への思いを更に強くしたと思います。
そして、もしあなたが親の立場であれば、きっと私と同じように、新たな感動が待っているはずです。
« 人間ドラマと音楽の融合!ベートーヴェン弦楽四重奏曲第14番と映画「25年目の弦楽四重奏」、そして200年前の「ヘヴィメタル」 | トップページ | 夏休みと読書感想文、そして宮沢賢治「よだかの星」が問いかけるもの。 »
「日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事
- 1歳という奇跡の日に想う、命を寿ぐということ。(2026.06.25)
- 福岡の空、遠くの孫 ― 亡き義父の記憶を呼び起こしたテレビの言葉。(2026.05.21)
- 生まれてきてくれて、ありがとう。(2026.05.14)
- 攻撃しない距離を保つ。(2026.05.13)
- 自分を一番わかっていないのは、自分かもしれない。(2026.05.12)
「音楽」カテゴリの記事
- 見えない綱渡りの方が、迷いなく進めるのかもしれない。(2026.04.28)
- いつか自らの思いを遂げる日のために -求められるイメージの檻の中で、心を殺さずに生きる方法-(2026.04.17)
- 未来からのメッセージを、今を生きる誰かの力に変えていけたら。(2026.03.24)
- 不完全だからこそ。(2026.03.23)
- 忘却という名の慈悲。(2026.02.17)
« 人間ドラマと音楽の融合!ベートーヴェン弦楽四重奏曲第14番と映画「25年目の弦楽四重奏」、そして200年前の「ヘヴィメタル」 | トップページ | 夏休みと読書感想文、そして宮沢賢治「よだかの星」が問いかけるもの。 »




コメント