誰も自分の事知らない世界へ、行ってみたい。
誰も自分の事知らない世界へ、行ってみたい。
この感情は、人間関係に疲れていたり、自らの実力を本当に試してみたいと思う時に呟く言葉だと思います。
昨今は柔軟な対応が示されますが、1990年からサラリーマンとなった自分には、転勤は当たり前でした。
同じ営業部にいた後輩が、転勤となる時の事です。
その後輩は、公私ともに賑やかな人物でした。
彼の転勤に際し、当時の上司が言った事が記憶にあります。
「この転勤の機会に、自分自身をモデルチェンジしてバージョンアップしなさい。行く先の人は、君の事を知らないのだから」
これは確かに機会だなと思いました。
昨今、恋人同士が不幸にして別れても、相手の動向を知る手段が残される事があります。
東京に住んでいたおじさん世代は、卒業すれば相手の事はわからなくなるし、住む場所が変われば行方知れずです。
ふられて未練があったとしても、わからなくなってしまえば、心の整理も楽で次へ進めます。
次はもっといい人が待っていると、根拠のない希望も生まれる事もあります。
しかし、今は気になれば確認できる環境がある。
これは様々な意味で、辛い事があるなと私は考えてしまいます。
心に湧き上がる疑問、後悔、思い出等々、繰り返し考えてしまう事があります。
過去は変える事が出来ません。
答えが出ない事がたくさんありますが、答えが出ない事も答えだとわかるのは、ひと回りしてからです。
松任谷由実さんの楽曲に「幸せはあなたへの復讐」という楽曲があります。
タイトルの通りですが、そこには以前との比較があります。
それがエネルギーになるなら、一時はそのエネルギーを借りてもいいと思います。
でも、比較の範囲は前の人の事がついて回るので、歌詞の通りです。
いつかあの思い出が
ほかの記憶と同じ色になってゆくまで
幸せはあなたへの復讐 / 松任谷由実
いつかの思い出を忘れてしまう、そんな幸せがきっと待っています。
その時、あの悲しみは、このしあわせのためのレッスンだった。
きっとそう思えると思います。
誰も自分の事知らない世界へ、行ってみたい。
それよりも、早く断ち切ってしまう方がいい。
別れた人が、しあわせになっていても、たまたま不幸でも、もう心を砕く必要はないのだから。
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