美容・コスメ

2010年7月22日 (木)

この大地の下にも、歓びの種がある

昨日は取引先が上京し、都内でご接待との事になりました。
何処がいいかと伺ったところ、ニューハーフとお話がしたいとのご用命で、新宿は歌舞伎町へと参りました。
昨日も都内の気温は午後7時で31℃。
アスファルトからの照りかえしもあり、体感温度は35℃前後といったところでしょうか。
頭から溶けるように汗が流れてきます。
取引先の方もグッタリです。

しかし、歌舞伎町はお祭りみたいです。
学生時代にこの辺をウロウロしていたのは、もう20年も前。
その頃より看板の電飾も更に派手になり、景気とは裏腹にこの街は経済特区なのかと思います。
歌舞伎町のさくら通りから入って、記憶を頼りに進みましたが、あまりに周辺の風景が変化をしており、迷いました。
お客様をご案内しているのに、恥ずかしい…。

お店に到着し、ちょっと異様な風景にビックリしました。
サラリーマンと思しき、若手からおじさんに、女性で営業事務担当なんて感じの一団が一角を占めています。
「相変わらず繁盛してますね」
視線の方向を感じてか「会社のレクリエーションの一環で、皆で仲良くなるために来てるんですよ」との事。
なるほど、明らかに風景に溶け込めない感じの原因がわかりました。
おっと、私が馴染んでいるというわけではありませんので、あしからず。

お相手をしてくれたのは、父親が日本人で、母親がフィリピン出身のハーフのハーフ?な女性?という方(なんだか古い言い方です)。
きれいな方で、どう見ても女性にしか見えません。
声もしっかり女性の声です。

その日はお客様が男性と女性に私。
女性1名と男性2名の3人でした。
ショーが終わり、同じ方がテーブルに戻ってきてくれました。

お連れした女性のお客様が訊きます。
「何時頃から目覚めたの?」
「3歳の頃から。当時、アメリカにいたのだけれど、バレイに通っていたの。美しいという事に興味があったの」
「本当にきれいね。その辺の並みの女性より、よっぽど美しい」
「ありがとう。自分が美しいと思って頂ける事はとても嬉しい事。でも、私は誰かがきれいになってゆく…それもとても嬉しい事なの」
ここから、彼女の表情が一変しました。
これまで以上に、とても活き活きしてきたのです。

「私、美容師になりたかったの。んーと、誰かが美しくなってゆく。その事も嬉しいし、美しくなってゆくのを喜んでくれる本人が、人がいる。それがとても嬉しいの」

なんだか、私はその話を聞いているだけで、嬉しくてしあわせな気分になりました。
誰かの歓びのために、自分に出来る事がある。
それが、また自分を歓ばせる事でもある。

陽だまりのにおい 雨上がりの空
与えられたらのなら 受けとめよう
しかられてみよう 愛されてみよう
心の底から 信じてみよう

少し照れて 笑う君が見えるよ

日は昇り沈む 燃えて茜色
命の音色に 耳を澄まして

実らせてみよう この歓びの種を
愛という水を 注ぎましょう

陽だまりのにおい 雨上がりの空
与えられたらのなら 受けとめよう

見逃してしまう 歓びの種を
暖かい大地で 育てましょう

歓びの種 / yuki

店を出てお客様を送り、歌舞伎町の通りを新宿駅と歩き出しました。
歌舞伎町の夜は、まだこれからといった感じです。
煌びやかなネオンの中に、多くの人の思いが交錯します。
むせかえる様な空気の中、空を見上げると暑さに歪む月。
でも、この大地の下にも、歓びの種の芽が出るのを待っている人がいます。
信じて待っている人がいます。

きっといつの日か、必ず芽が出ます。

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2008年7月 1日 (火)

自動販売機はハゲていて丸見え

世の中いろいろありますねぇ。

休日海に遊びに行きまして、駐車場までの帰り道。
子供が喉が渇いたというので、自動販売機でお茶でも買おうなんて事になりました。

ペットボトルだから150円入れまして、「どれにしようかな」なんて迷っています。
自販機は黙って待っています。
さあ、必要なお金は入っています。
あとはあなたの選択だけです。さあ、どうぞっ!なんて具合に。

しーん。
「これっ!」と決心をし、実行に移した瞬間に、沈黙を守っていた自販機はそれまでの憂さを晴らすように騒ぎ出しました。
ビッー、ガタン。
取り出し口に手を伸ばすと、もう一度ビッー、ガタン。
「いてっ」と子供が自販機を見上げます。
あれ、当たりでもう一本なんてあったかな?

しーん。「やった!当たったよ」と子供が言ったその直後、沈黙をしていた自販機は突然大騒ぎとなりました。
ビッー、ガタン!
ビッー、ガタン!
ビッー、ガタン!
ビッー、ガタン!…
たくさんのペットボトルを取り出し口に詰め、ひとしきり勝手に大騒ぎをした後、自販機は何事もなかったように沈黙しました。
押したボタンは赤く点滅。
売り切れだよ。
得意げに主張をしています。

子供はキャーキャー喜んで、取り出し口から取り出し並べています。
近くを通ったカップルの女の子が「凄い」なんて言っていたので、「あなた方も共犯者」と言って4~5本渡しました。
「ありがとうございます」なんて言った後、カップルが走り出すから、子供と「逃げるぞっ!」なんて言って、かかえて走り出しました。
正確には数えてみませんでしたけれど、15本ぐらいはあったかな。

帰り道に車から見ると、自販機は得意げに赤ランプをともして、沈黙していました。

先日、髪を切りに行きました。
朝一番の予約でしたから、しばらくお客は私だけでした。
髪を切る際は眼鏡をはずします。
すると雑誌もあまりよく見えないので、ウトウト。

次のお客さんが来たので、その声で目が覚めました。
今日はどのように致しますか?との店員の問いかけに、

「ハゲにして下さい。ハゲ。」

ぶっーっと吹き出したい気持ちをおさえ、振り向きたいのだけれど、作業中でふりむけない。
振り向いても眼鏡がないから、きっと良く見えない。
ああ、でもどんなに愉快な人なのか見てみたい。
できれば、お友達になってもいい。

「ちょっと生えてくるとカビみたいでいけないね」
「結構、触らせてくれ…なんて人が多いんですよ」
「ピッカ、ピッカにして頂戴」

支払いの際にチラット見たら、大柄な人で、髪を流していました。
ところで、私。
高校生の時にはじめて美容院に行って、
「どういう髪型にする」と聞かれ、答えました。

「中井貴一みたいにして下さい」

晴れなくてもムシムシする日が続きますが、お元気ですか?寒くはありませんか?
当時は松田聖子との映画がいろいろな意味で話題だったのです。
ふぞろいの林檎達なんてドラマもあって結構な有名人だったものね。

寒くなったら、次はちょっとドキドキ。
ニューヨークに「ピープ」というタイ料理の店があるそうです。
「peep」=覗きです。

文字通り、通りから店内が丸見え。
極めつけはトイレ。
全面マジックミラーで、トイレの中から店内は見えるけれど、トイレの外からは中が見えない仕組みです。
しかも、トイレは店の中央という設置。

ちょっと落ち着きませんね。

以上、帰りの通勤電車が満員で読書が出来ずに、自分がおぼろげに映る車窓を眺めながら、ふと思い出した事でした。

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2008年6月30日 (月)

鼻毛のお手入れと夏前の恒例行事

消しては書かれる落書き…。

公衆トイレの落書きといえば、わいせつな落書きや、人の悪口が相場。
ところが、先日少々慌て気味に、個室に入って落ち着きました。
すると目の前の落書きが目に入ったのです。
「ああ、よく来た。まあ、ゆっくり座れよ」
思わず笑ってしまいした。

鼻毛の処理には、専用ハサミが一番。
営業マンである私は鼻毛を含めて、身だしなみには気を使います。
フト、思い出したのです。

予算の会議に出席しろなんて、面倒くさい事を言われ、日がな一日退屈な日でした。
斜め方向に常務さん。
私よりつまらなさそうです。
この常務さん、9.5対0.5で髪を分けていらっしゃいます。
上から見るとバーコードというよりも、エキスパンダー(古い…)。
とっても部分的にロンゲ。
が、夕方になると整髪料の効果虚しく、ロンゲが片方に先祖帰りするのです。
少ないナチュラルなロンゲがビロ~ン。
まるで虫の触覚です。または落ち武者。

常務さん。
退屈な会議中に書類を見ながら、鼻を触ったら鼻毛に気づいたようです。
親指と人差し指を上手に使って、鼻毛の手入れを始めたのです。
ふんっ! ふんっ!なんて…。
ブチッ!ブチッ!「ひひっ」なんて言って、涙まで流しておりました。
見つけた私は笑いをこらえるのに必死です。
見ていた私にお気づきになられた常務さんは書類上のせっかくの収穫をフッフッと吹いて、にやりと笑いました。
数日後、この常務さんは出資会社の社長さんになりました。
もう人事が決定していたから、予算会議なんてつまらなかったんだよね常務さん。

夏が近づくと、水着になる事を思い出し、筋肉トレーニングをする私。
1年間で一番ヘビーなトレーニングをするのです。
フト、思い出したのです。

毎年この時期恒例、雑誌ターザンの「出た腹を引っ込める企画」特集。
気になります。必ず買います。
毎年、同じ事繰り返す…私。

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