私の心が知っている。
空は高く美しく、目の前に広がる。
それなのに、その空へは飛びだせない。
飛び出す私を阻むものが、そこにあるから。
それは時として、誰かが阻んでいる時も。
そして、それは時として自らの心が阻んでいる時も。
今日は休日。
久しぶりに週末が出張で移動とか、現地滞在とかではなく大阪の別宅(最近は単身赴任先を別宅と言っています)にいました。
いつもは5時半ぐらいに起きるおじさんも(…おじいさん?)、今日は8時半頃までよく眠る事が出来ました。
久しぶりの休日は、朝食を済ませたなら、掃除に洗濯、ワイシャツをクリニーング屋さんにお願いしと忙しく、忙しく。
そんな作業をしている時は、ラジオのポッドキャストなどを聴きながら一生懸命。
一通り終わって一段落。
バルコニーで晩秋の空にはためく、下着やら靴下などの洗濯物を眺め、これもひとつの作品だな…なんて思ったりします。
今日、大阪の空は青く、雲はたなびく。
JUJUさんの楽曲に「空」という楽曲があります。
知らぬフリして 弱さを 慰めあううちに
これでいいんだと 変わらなくていいんだと
夢は夢で終わり 悟り
気づき 気づかせる言葉が
痛くも 胸に 突き刺さり
下向き 目をそらすのは 楽だけど
今更だけど 上向いて 歩いていいかな空 / JUJU
ふと、頭にメロディーと歌詞が浮かびました。
ちょっと否定的に始まるの歌詞が、最後は迷わず生きるという具合に終わります。
歌詞は勿論、メロディーと共にお気に入りの楽曲です。
でも、一息つきながら聴いたのは別のCDです。
Marvin Gaye(マーヴィン・ゲイ)の「What's Going On」です。
このアルバムは衝撃的でした。
当時、へヴィメタルばかりの私にも、このアルバムの完成度の高さがわかりました。
「Mercy Mercy Me」など、今でもよくCMで使われています。
マーヴィン・ゲイの生涯は苦難の人生と知りました。
牧師だった父に音楽は指南されたとの事ですが、その父は厳格な牧師で躾が厳しかったとの事です。
躾の名を借りた精神的な虐待に等しかった…。
このアルバム「What's Going On」の次作は「Let's Get It On」で、この作品で色男の仲間入りだったとか。
この前後に結婚し、その後に同じバンドの女性との不倫で結婚は破綻。
その女性と結婚をしますが、結局上手くは行きませんでした。
その後、ドラックにはまり、音楽シーンからは消え、財産も失ってどん底へ。
荒廃したその生活の中で、
本当は傷つきやすく…。
ステージに上がるのにも大変なプレッシャーを感じ…。
自分自身の心と向き合い、苦悩を重ねる…。
だから逃避する…。
どん底のマーヴィン・ゲイをその才能を思う人が再起させます。
復帰策となるそのアルバム「Midnight Love」は楽曲「Sexual Healing」に象徴される様に、人肌にやすらぎを求める内容です。
色男の仲間入りでも、自身の心を、自身の心の弱さを晒し、その事で苦悩は増すばかり。
音楽シーンに復帰してしばらく後、父親との口論から、父親に射殺されてしまいます。
その人の苦悩はその人でなければわからないのだけど…。
歩き出したわたしを あなたはそばで見守っている
これでいいんだと 間違いじゃないんだと
言える日は まだ先遠く
それでも 踏み出すのは
これがわたしへの マルだから
答えはすぐ出るものじゃないけれど
いつか笑って話せると 強く信じている空に あの日 空に
あなたは 今を 描いてくれていた
やがて雲は 流れたのに
その温もりは まだそばにあって
ただずっと 今もずっと
わたしのことを 包んでくれているから
今日も この先に 青い空が 広がる空 / JUJU
空は高く美しく、目の前に広がる。
それなのに、その空へは飛びだせない。
飛び出す私を阻むものが、そこにあるから。
それは時として、誰かが阻んでいる時も。
そして、それは時として自らの心が阻んでいる時も。
でも、私は知っている。
自分が飛び立つ日が来る事を。
私の心が知っている。
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