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この子は充分愛されて 育っていますね

もう少し前の事です。
その日は歯医者の予約時間に間に合わせるのに必死だったのです。
なんとか時間に間に合い、直前の予約の人の治療が遅れており、一息つく間が出来ました。
いつもは必ず読みかけの書籍等をもっているのですが、その日は慌てて飛び出したので忘れてしまったのです。

待合室にあった”日本一短い「母」への手紙 一筆啓上 福井県丸岡町編”を手にとったのです。
最初の作品が

お母さん、雪の降る夜に私を生んでくださってありがとう。
もうすぐ雪ですね。
天根利徳

だったのです。
これだけで、こぼれそうな涙を我慢していましたが、その後の作品で我慢するのは無理だと考え、書籍名を覚えて本を戻しました。
このシリーズは父親や家族宛も含めていくつかあり、人前ではとても読めそうになかったので、帰り道に買って家のトイレで密かに読みました。

先般の福岡での悲しい事件に始まり、罪もない子供が殺される事件に胸が痛むと共にやるせない気持ちを感じます。
この事件の詳細が報道されるにつれ、思い出した事があり書籍を探しておりました。
思い出したのは以下の文章です。

この子は充分愛されて 育っていますね

親と子と別々の面談のあと、児童相談所の先生の口から最初にでた言葉です。もう何年も前のことですが。
障害を持って生まれた息子は、知的障害の他にも次々と病気がでて、そのつど親は右往左往。
また、思うようにできにない「しつけ」にあせり、いらだちと、どうしてよいのかわからず、ただただ一緒に泣いたりと、親の感情のままに育てた子なのに…。
私にとっては意外な言葉でした。

知的障害は様々な症状からくる弊害が大きく、言葉でのコミュニケーションがむずかしい分、本能的に驚くほどいろいろなことを察知します。
そのため、ごまかしがきかず、また素直でむじゃきなのです。

この言葉を聞いたあと”あぁ、いまのままでいいのだ”と思えるようになり、「障害児」という不思議人間と格闘するのはやめよう。
むき合って教えなくちゃという気持ちが萎えて、一緒に並んで、のんびりゆったり歩こうと思えるようになりました。
私が息子にしてやれることは、精一杯愛していくことだけなのかも知れません。

渥美京子 愛知県
こころにしみた 忘れられない言葉 岐阜県笠原町【編】

途方にくれ、迷っている時に、自分を肯定してくれるこんな言葉に出合ったらどんなに勇気と希望を与えられるでしょう。

長崎でまだ小学生で、同級生が同級生を殺す事件があった時、その事を契機としたNEWS23の特集に事件現場の映像に重ねて「タガタメ」が使用されました。

子供らを被害者に 加害者にもせずに
この街で暮らすため まず何をすべきだろう?
でももしも被害者に 加害者になったとき
かろうじて出来ることは
相変わらず 性懲りもなく
愛すこと以外にない

タガタメ Mr.Children

愛すこと以外にない。

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